「ブロック」を考えて読みやすい文章を書こう

一般的なライティングとWebライティングの大きな違いのひとつとして「読者が幅広い」点があります。
書籍の場合、読み始める時点ですでに金銭を支払うハードルを超えており、超えたハードルが多く、大きいほど途中で投げ出す確率は低くなると言われています。

一方、Webライティングの多くは無料で誰にでも開かれた状態となっているため、読者は一切のハードルを超えることなく文章を読み始めます。
さらに、無料であるがゆえにそもそも内容に興味もないがなんとなく読み始めたという人もいるでしょう。

思わず「一見さんお断り」を掲げたくなるところではありますが、ライティングの力でいっきに引き込むのもWebライターの腕の見せどころであり、Webライティングの醍醐味ではないでしょうか。

読者のさまざまな幅広さ

先述のような「読者の幅広さ」は主に事前の興味や基礎的な読解力などのいわゆる「教養」によるものですが、Webにおけるライティングには「デバイス」や「閲覧環境」による幅広さもあります。

例えば、

は当然違ってきます。
場合によって対処は違ってきますが、基本的には「最悪の環境で読みやすい文章であれば、どんな環境でもある程度読みやすいだろう」という仮定で構成することが多いでしょう。

では、さっそく読みやすい文章についてご紹介します。

基本要素「ブロック」を覚えよう

一般的なWebライティングで求められる文章には大きくわけてふたつの「ブロック」があります。
ひとつは表題のブロック、もうひとつは段落のブロックです。

表題のブロック

表題のブロックとは、「ひとつのタイトルに紐付いた文章」を指します。
例として当サイトの「Webライティングをはじめよう」を簡単な図にしてみてみましょう。

基本要素「ブロック」を覚えよう

青い線緑の線赤い線囲まれた要素それぞれが「ブロック」で、さらに入れ子になっています

このように、Webライティングではいくつもの入れ子になったブロックを並べることで構成できます。

段落のブロック

上記の図の「本文」を構成する、最小のブロックとなるのがこの「段落のブロック」です。

さて、書籍に印刷された文章は、一文、一行まできっちりと計算されたレイアウトが保たれます。
一方、Webライティングにおける一文、一行の表示は、読者の閲覧環境に左右されます。

例えば、パソコンからは「余白を多めにとった読みやすい文章」でも、スマートフォンからでは「淡々と続く改行の少ない文字の洪水」のようになりかねません。
そこで、あらかじめ段落をわかりやすく、一文を短めに、改行を多めにするのが段落のブロックです。

「段落のブロック」を極力環境に左右されず、読みやすくする工夫はいくつかあります。

画像、図を挟む

文章中に画像や図を多く使うことによってメリハリが生まれ、読みやすい文章になります。
ただし、多用しすぎると内容が薄くなってしまい本末転倒なため、必要以上の乱用は避けましょう。

アイキャッチ画像を使おう

改行を増やす

「一文」がデバイスの幅に左右されてしまうWebライティングでは、改行は何よりも重要なポイントです。
文章の意味合いが変わらないようであれば句点ごとに改行するくらいでもかなり読みやすい文章になると思います。

段落を分ける

ざっくりと文章の要点が変わるポイントを「段落」とします。
この「段落」は表示の上では上下に一行程度の余白が作られることが多く、この余白によりテンポ良く読める文章のリズムが生まれます。

完全にルール付けすることは難しいですが、2~5行程度、100~200文字程度をひとつの段落とするのが読みやすいのではないでしょうか。