句読点はいうまでもなく句点(。)と読点(、)のことです。
日頃から文章を書いたり読んだりする習慣のある人などは「感覚」ですいすい使いこなせてしまうのですが、何が正解かというとなかなか悩ましい問題ではないでしょうか。
句点の打ち方
句点は基本的に「文章を閉じる」ために用います。
読点と違い、こちらは用法が限られるためシンプルです。
主文に近い注釈として括弧書きを用いる時は句点(。)を括弧の外に打つ
この時の作者の心情を答えよ(ただし、文中からの引用を含む)。
主文を補足する等「別の情報」として括弧書きを添える時は句点(。)を括弧の外に打つ
この時の作者の心情を答えよ。(100字以内)
発言等を意味する鍵括弧内の最後の文は句点を打たない
「どうしよう。納期、間に合わないかも知らん」
読点の打ち方
句点以上に法則性の見えないのが読点です。
というのも、基本的な「文章を区切る」という用法に加えて「リズムをつける(タメ、強調)」ために用いたり、区切るにしても文法上のものと「中黒(・)」の代替として用いられるものとがあります。
主語のあとに打つ
僕は、明日旅にでる。
もっとも代表的で小学生の作文を思わせる用法ですが、なんとなく「明日旅にでる」までの間にタメができて、力強さのようなものが感じられる気がします。
文章を分ける際に打つ
僕が旅にでる一方で、父はまた残業に勤しんでいる。
恐らく「主語のあとに打つ」パターン以上に目にする機会が多く、可読性アップにも一役買うこと請け合いの用法。
ただし、この読点はないならないでそれほど支障もなく個人の好みによるところも大きいため、だからこそ判断の難しいところかも知れません。
接続詞のあとに打つ
しかし、給料は上がらない。
これもなかなか目にする機会の多い用法。
ないとかなり可読性が落ちるためあまり悩むことはなさそう(主観)。
修飾語を補足する際に打つ
都内の、平社員の定めだった。
「主語のあとに打つ」との合わせ技になるケースも多く、だからこそ「タメ」や「強調」を感じさせる用法。
複数の語の区切りとして打つ
ハワイ、サイパン、グアムあたりの違いがよくわからない。
「中黒(・)」のように使うケース。
リズムとして打つ
だから、僕は、それらを「南国」と呼んだ。
例文がぱっと思いつかなくてよくわからなくなりました。
リズムとはまた違いますが、口語文で「しどろもどろさ」の演出として似た用いられ方をすることもありますね。
句読点のまとめ
就寝時の舌の置き場のように、考えはじめると何が正しいのかわからなくなりますよね。
そんな時は実際に一度書いてみて、声に出して読み上げてみるのがおすすめです。